自転車乗りとトラック乗り
水と油? 犬と猿?
自転車とトラック
こんにちはyuzです。
今回は少しだけマジメっぽい話をしましょうか。タイトルが全てを物語っているようなものですが、「自転車とトラック」について一席ぶってみたいと思います。
何度か当ブログ内で言及していますが、yuzは現役のトラック運転手(キャリア10年)です。主にトラック目線からのお話をさせてください。
愛車 & 愛車
トラック野郎yuzかく語りき
―対自転車で危ないと思ったことは?
「見通しの悪い交差点を逆走右折して来た自転車にヒヤリとしたことがあります。後方確認せずに突然車道に出てくる自転車や、一旦停止を突っ切ってくる自転車も本当に怖いです。歩道逆走からいきなり車道に出て来るのもゾッとします。中高生やお年寄りに多い印象です」
―スポーツバイクについては?
「ルールとかマナーさえ守ってもらえれば危ないことはあまりないですよ。
『車道走んなや!』みたいに言う運転手もいるみたいですけど、そんな人は原付にも同じこと言うのかなぁ? 速度も同じくらいですし、注意喚起度は変わらないと思うんですけどね。その調子じゃトラック稼業なんかやってられんでしょうに」
―自転車乗りの中にはトラックに恐怖心を抱いてる人も多いと思います。それについて何かあれば
「僕たちも同じくらい怖いと思ってます」
全長8.5m、全幅2.5m
―トラックに幅寄せされたという声もありますが?
「…そういう運転手もいるでしょうね。きっとその人は普通車に対しても原付に対しても、あるいは自家用車に乗ってる時ですら同じことしてると思いますよ。
僕は九州から中国地方を主に走っていますが、マナーの悪いスポーツ自転車よりも、マナーの悪い運転手のほうが多いように思います。都会ではまた事情が違うのかもしれませんが」
―トラック運転手さんって何であんなに攻撃的な運転するの、という声もよく聞かれます。
「荒っぽい運転するヤカラは確かに多いですね。あいつらはバカです。『自分は運転が上手だ、事故なんかするわけない。このくらいの運転ヨユウヨユー』と思い上がっているんですよ。
そういう奴が時間に追われると、いとも簡単に安全を犠牲にしてしまうのです。信号ブッちぎってみたりとか」
―yuzさんは時間に追われることはないですか?
「ありますよ。でもすぐにあきらめます。到着が少し遅れたからって誰も死にはしません。荷主なんか待たせとけばいいのです。安全第一ですよ」
―運転が遅すぎて会社にクレームの電話があったとか
「つい先月もありましたね」
遅い? あーハイハイごめんなさいね
―自転車とトラックの不幸な事故が絶えませんね
「双方ともに安全上の落ち度がある場合が殆どだと思います。仮にいきなり車道に出てくる自転車がいたとしても、運転手がマトモなら事故に繋がる可能性は低いでしょう。歩道の自転車にも注意を払いながら運転するのはトラック乗りの務めですから。
しかしもし運転手がスマホでもいじってたら、不幸は避けられないでしょうね」
―自転車乗りが車道を安全に走るために必要なものは何でしょう?
「やはりルールを守ること、これが何よりだと思います。そして安全を最優先に意識することではないでしょうか。あとは常に『自分はトラックから見えてないんだ』という認識でいるといいでしょう」
「この写真を見てください。トラックの運転席から助手席側のミラーで左後方を見たところです。自転車が見えますか?なかなか見えないでしょ。背景に紛れこんでしまってますし、人も乗っていない自転車のみですから条件はかなり悪いですが、トラックからの視界というのはこれくらいのモノなんです。
この自転車はトラックの車体から横に2m離れた地点に置いています」
「少し近付けてみました。距離は1.5mです。トラック自体の影に入ってしまいました。もしも自転車の人が全身黒い服を着ていたら? 車体まで黒かったら? 」
前後の位置 運転席より8m後方です
―想像以上に見えないですね
「トラックの横をすり抜ける時はぜひ最大限ご注意ください。ハデな服を着るのも歴とした安全対策になると思います」
夜間はクルマの少ない道を選ぶ
―自転車乗りとして気をつけていることはありますか?
「あまり原理原則にこだわらないようにしています。『自転車は!車道! 車道!! ぜったい車道!!』みたいに。
ひとたび事故が起きれば、死ぬのは僕ですから。カンオケの中で『悪いのはクルマのほうだ!』なんて言っても意味がないし。
あとは…気楽に走ることですかね。いい自転車はのんびり走っても楽しいもんです」
―道路環境もよくないですよね
「それこそ言ってもしょうがないことです。だからこそ個々の安全意識の向上と、心の余裕が求められると思いますよ」
―エラそうな意見の数々、ありがとうございました
「すいませんたいへん恐縮です」
家から出らんのが一番安全よ
最後までガマンして読んでいただいた方、本当にありがとうございます。
今後もどうぞおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
MTBのチェーンを洗うよ bluepigとパナチタン
mtbメンテナンス チェーン洗浄!
トレイル行けず泣きメンテ
こんにちはyuzです。
連休のさなかに一発トレイル行こうと密かに予定していましたが、家族の事情でその目論みは儚く消えました。
こんなことはお父さん稼業にはつきものです。嘆いてもしょんなか。
とぎれ途切れの時間をムダにしないためにMTBのメンテナンスをしましょう。
本日のお題は自転車整備いろはの「い」チェーンのメンテナンスです。
bluepigのチェーン
パナチタンのチェーン
どちらもそろそろメンテの時期ですね。
チェーン外す? 外さない?
yuzは外します。外さずに洗える「チェーン洗浄機」的なモノを使ったこともありますが、結局スプロケットや変速機のヨゴレまでは落とせませんし、なんだか片手落ちな気がして二度と使うことはありませんでした。
ミッシングリンクで繋げられたチェーンをパチっと外してやります。
この部品は今回は再利用します。次回のメンテで交換しましょう。
外したチェーンにパーツクリーナーを噴射します。古いオイル、細かい砂粒、鉄粉、塵芥が流れ出てきます。
うーん汚い。
靴用のブラシを2つ使って上下から挟み込んで、チェーンを前後に動かしながら洗ってやります。随時パーツクリーナーを吹きかけています。
一見するとキレイに見えますが、まだまだです。コイツを使います。ディグリーサーです。
ペットボトルにチェーンを入れてディグリーサーを吹き込みます。底から20~30mmくらい溜まれば充分でしょう。
ガシャガシャとシェイクしてやると、ボトルの中が真っ黒になります。これで古い油汚れが取れたでしょう。
よくすすいで、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。
リンクの中までピカピカになりました。
隣の未洗浄チェーンと比べると全く違いますね。気持ちいいです。
このあと左側のチェーンも同じ手順で洗いました。
ギアまわり
せっかくチェーンがピカピカになっても、この辺りが汚れたままでは意味がないですね。
外して洗浄する場合もありますが、今回はより手軽に済ませようと思います。
キッチンペーパーでコヨリを作りました。これをギアの隙間でコソぐように前後に動かします。
パーツクリーナーを適時吹きかけますが、あまり大量に使うとコヨリが千切れます。
こんなもんでしょ。
↓
↓
前ギアもピカピカになりました。捨てるウェスにパーツクリーナーを染み込ませて拭くだけです。ギアで手指を傷つけないように注意しましょう。
写真を取り忘れましたが、このあと変速機を歯ブラシで磨き、チェーンを張りました。
さぁ仕上げです。オイルを注してやりましょう。
一コマづつ一滴づつ丁寧にオイルを落としていきます。注油するのはチェーンだけですよ。ギアにオイルを注す必要はありません。
チェーンのオイルをギアに回すため上から下まで変速しながらチェーンを回してやります。
おわり! もう一丁!
あまり写真では伝わらないかもしれませんが、実際にはピッカピカですよ。
軽く試乗しましたが、コギも軽いし変速もスムーズです。とてもキモチいい。
まぁ何ですか、軽量化だとか何だとかに血道を上げるくらいならチェーンのメンテを小まめにしっかりやることですよ。
これなしには何をやっても無駄なことです。
さぁ明日からのジテツウが楽しみだなぁこれは。
夜明け前のライド気をつけろよ
はい気をつけます行ってきます。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうごさいました。
今後ともよろしくおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
ジテツウライド パナチタンMTB
通勤を遊ぼう! パナチタンMTB
百万都市のヘソを横切れ
こんにちはyuzです。
北部九州の秋雨前線はようやく一段落しました。天気予報から傘のマークは姿を消して、待望のお日様マークが並んでいます。
長々とジテツウから遠ざかっていましたが、本日久しぶりに楽しい通勤ができました。
相棒はスリック仕様の軟派MTBことパナチタン改です。
出社
いつでもイケるぜ
トラック運転手yuzの朝は不定期ですが、おおむね一般の皆さんよりは早いです。
本日は6時に家を出ます。これはかなり遅い方です。
メッセンジャーバッグに空気入れと着替え、タオル、財布、電話を入れて準備は万端です。
会社まで13km。途中コンビニに寄り道して、だいたい45分のライドです。水はいりません。
さぁ出発します。
着きました。
道中で写真でも撮ろうかと思いましたが、やはり出勤時はそんな気分にもなれませんね。
所要時間は44分でした。およそ一月ぶりのジテツウでしたが、ペースは落ちてないようです。意外だ。
退社
待ちに待った退社です。
今日は15時に終わりました。トラック稼業の数少ない美点の一つが「やり切り」の早アガりですね。
行きは最短距離を走りますが、帰りは気の向くままフラフラと走ります。
ポタリングというより徘徊です。
お城とパナチタン
ヤギとパナチタン
パナチタン・デ・ポゴ
帰ってきたパナチタン
サイコン嫌いのyuzです。何km走ったのかは分かりませんが、時間にして1時間弱のライドになりました。
あぁやっぱりこれですよ、これ!
自転車って本当に楽しいもんだなぁ。
天気さえ良ければジテツウしない理由はどこにもありません。
この天気が続けばここ1ヶ月で増えた体重も程なく戻ってくれると淡く期待しています。
おい明日も晴れだってよ
そうですか!
もっとたっぷり寄り道してやろう、グヘヘ。
パナチタンは近く大幅な仕様変更を予定しています。現状でも充分に楽しめる一台ですが、目論見が上手くいけば今とは全く性格の違う自転車になるはずです。
まぁそんな事はいいや。
明日はどこ走ろうかな。
明日も頼むよ
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございました。
また今後ともおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
MTBルック車軽レストア其の十 実走インプレ・仕上げ
素人レストア! パナルックMTB
千秋楽
こんにちはyuzです。
~Mさんから預かったパナルック号のレストアはついに最終局面を迎えた。公園内を年甲斐もなく試走したyuzは何を語るのか。そして最後の最後まで無事に作業を終えることができるのか。シリーズ第10段『実走インプレ・仕上げ』~
乗ればわかるさ
実走インプレ
これは…いいぞ!
スムーズで軽いコギと確かな変速、ガッチリとキくVブレーキ、そしてスコスコと動く前後のサスペンション…プラシーボ効果を疑いたくなる走り心地です。
ちょっと家に帰って女房殿を呼んできます。
乗ってくれ、君の声を聞きたい
このパナルックを預かったとき、Mさんには当家の3台のMTBに乗ってもらいました。Mさんが1番しっくり乗れたと言うのが、女房殿のANCHORです。
ANCHOR / FR700 "ブラックピーチ"
その乗り味を最もよく知る女房殿の意見を聞いてみましょう。
「えーよくわからんけど、軽いよね。乗りやすいし。ちゃんと変速するやん。あとサス? これが優しいよ、うん。イスもいい感じ。
えっこっちも変速あると? 何コレいそがしいね、ふーん。でもほんとに乗りやすいよ」
だそうです。
「私の写真ブログに載せんでよ」
だそうです。
思うにチェーンとタイヤとペダルを交換したのがキいてるんではないでしょうか。もちろん各部の清掃や整備も充分に効果が認められますが、部品の交換には敵いませんね。
とにもかくにも試走の結果は上々です。
このまんま仕上げます!
塗ってよかったバッシュガード
仕上げ作業
たいした作業は残っていません。
しかしとある建築家曰く『神は細部に宿り』ます。手を抜くべからず。
変速機ガードを取りつけました。錆を落として薄く油をひいています。黒いパーツはしっかり黒く。基本ですね。
後反射鏡の取り付けです。
車からの視認性を考えれば、まぁ場所はここしかないでしょう。
スタンドです。真っ黒でピカピカ、とっても気持ちのいいもんだ。スタンドについてはMさんからリクエストを頂いてます。
「立てたときの角度をほどよく」ということでした。グイグイと力業で調整します。これでどうだ。
ようがしょ
このあとフクピカで全体を拭いて、チェーンに注油しました。
完成です。
劇的(でもない)before after
↓↓↓
↓↓↓
まぁまぁ
↓↓↓
↓↓↓
ええじゃないの
よしっ!これにて終了パナルック。
めでたしめでたし!
どうせ次回は「まとめ」やろ
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございました。
ひとまずこのシリーズはこれにて一段落です。振り返りたいこと、学んだこと、そして『ルック車』について感じたこと…まとめたいことはたくさんあります。
まぁでも何ですか、そんな事は後回しですよ。Mさんに納車して、その反応を見てからにしましょう、うん。
ワクワクするぜ。
ということで次回記事の予告なしです。
それではみなさんよき自転車ライフを!
裏山トレイルライド ragley / bluepig
ヤマは誘うよ ragley / bluepig
秋雨前線の間隙を突け
こんにちはyuzです。
yuzの住まう北部九州地方は、お盆明けからこっち、まるで梅雨に逆戻りしたかのような天候が続いています。大雨関連のニュースを見られた方も多いのではないでしょうか。ジテツウもままならぬ日々が続いています。
令和元年8/28 福岡県八女市 国道3号線
被害に遇われたかた、ご心痛です
この忌々しい秋雨の僅かな隙間を縫うように裏山トレイルライドに行ってきました。
相棒はもちろん蒼き鋼のブタ野郎ことragley / bluepigです。
ディパーチャーポイント
愛車 in 愛車
自宅から車で10分、森林公園の駐車場に着きました。装備を改めましょう。
ヘルメットよし、手袋よし、水よし。
ワンショルダーバッグ(チェストストラップ付き)に水袋を入れて背負うのがyuzのスタイルです。
「使い道がない」と評判のTHOMSONの巾着袋にタイヤ用、サスペンション用の空気入れを納めます。ピッタリだ。
他タオル、クルマの鍵、スマートフォンもカバンに突っ込みました。準備万端です。
いざ入山
森林公園の周辺には短いトレイルが何本もあります。
舗装路を5分ほど走れば…
実に4ヶ月ぶり
道幅的にはダブルトラックですが、車止めがあるため、自動車は入ってこれません。久々の土の感触に、自然と頬が緩みます。
倒木です。よっこらどっこいしょ。ペダルパンチで越えました。『颯爽と』とは言えません。『もっさりと』がふさわしいyuzです。
徐々に細くなる道幅。シングルトラックです。
いい雰囲気でしょ。ニンマリ。
この部分、いつもは乗車のまま通るのですが、今回は押して歩きました。長雨で地盤がユルくなっています。左手側に崖落ちしそうでした。写真では危なさが伝わりにくいですね。ヘタクソを自白してるようなもんです。
MTB乗り大好きの鉄塔です。電力会社のみなさま、お疲れ様です。Uターン&おかわり。
電線と違う方向に伸びる道がありますが、今回はやめておきましょう。次回ナタでも持ってくるかな。
舗装路とガレ道を経由して別のトレイルにやってきました。毎度ながらソソる雰囲気です。
どっちかといえばこちらのトレイルがメインです。乗車率が高い。
赤土、落ち葉、枝、緑のトンネル。最高ですよ。
こんな面白いコーナーもあります。何回もおかわりしました。このトレイルもゴールは鉄塔になるはずです。『はず』というのは終盤になると階段が多くなり行く手を阻みます。ゴールは遠い。
とはいえ乗車できる区間だけでも充分楽しめます。
ふう満腹マンプク。帰りましょう。
唯一の乗車写真
湧き水でタイヤを洗う
下山
公園の水道を頭から浴びて体を冷やしました。
駐車場に戻ってきて少し遊んでみました。コギなしフロントアップ。
頭が下向いてますね。マクれはしませんでしたが、これは悪い見本です。
愛車 in 愛車
ヤマよさらば、また会おう。
おかえり(オヤツくれ)
はいただいま、はいカツオブシ。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございました。
今回は時間の余裕が無かったため(昼から雨の予報でした)、最寄りのヤマでチョイ乗り遊びにとどめました。
近い内にもう少し足を伸ばしてスケールの大きなトレイルに行く予定ですムフフ。
乞うご期待。
さて次回の記事では、いつものyuzの自転車小屋に戻ってMさんのパナルック号レストア風景をご紹介します。
どうぞまたおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
MTBルック車軽レストア 其の九 シフター・ブレーキ・ペダル
素人レストア! パナルックMTB
Run Rudolph Run
こんにちはyuzです。
~再生への道を歩むMさんのパナルック。前後の歯車、変速機、チェーンと着実にドライブトレインが整い、 あとは操作部を残すのみとなった。細かな調整が求められる重要部品である。無事に作業を終らせて試し乗りはできるのだろうか。シリーズ第九段『シフター・ブレーキ・ペダル』~
今回の作業で取り付けていく部品を揃えました。ステン皿の中には再利用するシフター一組と、yuzの在庫から卸したVブレーキ一式が見えます。
こちらは新たに購入したシフト用とブレーキ用の各ワイヤー・ケーブルです。
さっそくブレーキレバーとシフターをハンドルバーに取り付けました。あくまで仮止めです。
さぁ結線してやりましょう。
シフター
本品はレボシフトと呼ばれるタイプです。中身はこうなっています。yuzも初めて見ました。シフターがローの位置にあることを確認して、あらかじめグリスを塗ったワイヤーを通していきましょう。
画像はハンドル左手の、前変速機用シフターです。
ワイヤーはこういうルートを辿ります。
アウターケーブルの切断です。
切った断面は必ず潰れますので、ヤスリと千枚通しで整形してやる必要があります。何度チャレンジしてもピンぼけ写真しかとれませんでした。無念の画像なし。
長さはハンドルを目一杯切った状態で決めます。走行中にここまでハンドルを切ることはありません。しかし万一コケた時には勝手にここまで切れます。その時にアウターが短ければ部品の破損に繋がりますから。
無事に前変速機に結線しました。エンドキャップをしっかりカシめて作業終了です。
後変速機用の右手側も基本的にやることは同じです。唯一気を付けたいのは、シフターをトップ位置にしておくことだけですかね。
ブレーキ
前後ともブレーキを取りつけました。在庫の汎用ステンキャップボルトを使っています。
左はVブレーキ専用品、右は汎用キャップボルトですが、明らかにアタマの形状が違います。専用品はキノコのように末広がりですね。この広がった裾でブレーキの取り付け部を押さえこんでいます。
ステンのワッシャーを挟んで取りつけました。これなしでは右レバーを握った瞬間に前ブレーキがバラバラになってスッポ抜けますよ。yuzは恥ずかしながら経験ありです。運よく生きてます、ええ。
結線しました。ワイヤー・ケーブルの取り扱いについては割愛します。中央に見える黒いジャバラはラバーブーツ、そこに繋がるアルミの曲線はリードパイプ(通称バナナ)という部品です。この2品も新調しました。
パッドの状態を撮り忘れてました。
まだまだ充分使えますね。
*ブレーキは言わずもがな命を預ける超重要な保安部品です。そこを鑑みて詳しい説明は省きました。シマノが公開しているディーラーマニュアルに沿って作業しましょう*
なかなかいいツラがまえ
ペダル
やはりyuzの在庫を放出します。
日本が誇る世界のペダル屋、埼玉は所沢の「三ヶ島製作所」によるMT-LITEというモデルです。クラシックな見た目と頑丈さ、シュアな回転の逸品です。あぁこれはよいものだ。
右ペダル
左ペダル
取り付けにはペダルレンチを使います。
右は正ネジですが、左は逆ネジです。気をつけましょう。
写真の位置から下方向に力を加えるとシマります。
おまえの話は本当に長いな
すいません、あと少しだけ。
公園にやってきました。
どうですかこの写真、なかなかよい佇まいに見えませんか。手前ミソながら、見る限りは端正な雰囲気を漂わせています。
さぁ乗ってみよう。
このあと公園内をクルクルチャリチャリ試走しました。インプレ的な事を書きたいのですが、記事がだいぶ長くなってきました。次回の記事で詳しくお話させてください。
最後まで読んでいただいたかた、本当にありがとうございました。
次回は走行インプレと最期の仕上げ作業をお伝えしたいと思います。
また引き続きおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
MTBルック車軽レストア 其の八 ドライブトレイン
素人レストア! パナルックMTB
進化の過程をなぞれ
こんにちはyuzです。
~やたら時間かかっているMさんのパナルック号レストア。なんとなく自転車らしくはなったものの、機能的には未だキックバイクやドライジーネの域を出ない。自転車の歴史と歩を合わせるように、yuzは作業を進めていく。シリーズ第八弾『ドライブトレイン』~
現状
当家のキックバイク「エルザ号」
自転車の原型「ドライジーネ」
クランク取り付け
クランク周り一式
まずはコイツ達を取り付けていきます。
歯車が付いてるのが右クランク、付いてないのは左クランク、黒いのはバッシュガードですね。ちなみにバッシュガードはyuzの独断で黒く塗装しました。純正のシルバーがあまりにヤボったかったもんで。
清掃の手抜きがバレる画像
取り付ける場所はここです。ボトムブラケット部。BBと略されることが多いですね。様々な規格がありますが、このパナルック号は「スクエアテーパー式」というやつです。日本語にすると「四角い先細り式」
画像の四角軸は手前に向かって僅かに細くなっています。この軸にクランクを力業で押し込んでやるのです。
フィキシングボルトです。アタマのサイズは14mm。四角軸中心の穴にシメこみます。このネジの力でテーパー軸にクランクを押し込んでやるわけです。
スピンナーハンドルを使って左右ともシメこみました。トルクレンチを持たぬyuzです。ギュウー、ギュッギュッという感じです。クルマのホイールナットの半分くらいの力ですかね、たぶん。
前後変速機
変速機を取り付けましょう。
まずは前からです。
うっすらと残るアタリ
お分かりいただけるでしょうか。うすーい取り付け跡が残っています。フレーム磨きの際にわざと残しておきました。コイツに合わせて取り付けてやればいいはずです。姑息な手を使いますね。
取り付け終わりです。
ちなみに前変速機は操作ワイヤー無しの状態では、1番内側のギアの上にくるのが普通です。(ローノーマル)
歯車との平行もキチンと確認します。
うん、よさそう。
続いて後ろの変速機です。
フレームエンドに一体化しているディレイラーハンガー部に取り付けします。8時の位置に段差が見えるでしょうか。これがアタリになるはずです。変速機側にも段差なりイボチンなりがあるはず。
後変速機は、ワイヤー無しの状態では1番外側ギアの下に収まります。(トップノーマル)
しかし変速機に目安の段差がありません。えーいままよとシメ込んで、不具合があれば後々調整すればいいのです。でしょ?
はい次いくよ。
チェーン
新品チェーンです。6・7・8速共用、長さは116リンク。末端部は固定ピンが寸止め状態で刺さっています。
このままでは長すぎるので、寸を詰めてやりましょう。そもそもついていたチェーンと同じリンク数にすれば間違いないはずです。
チェーンカッターという工具を使います。
ハンドルをクルクル回すと「矢」が出てきます。この矢がチェーンの繋ぎピンをそのまま反対側に押し出してやる、という仕組みです。このピンは再利用不可ですよ。
この画像は長さを確認している図です。
変速機を通さずに前後とも一番大きな歯車にチェーンをかけて、2リンク余るのが適正長とされています。よさそうです。
チェーンを繋ぎました。
なんだか少し長い気がします…見るからに遊びが大きいぞ。おかしいな?
これは要経過観察ですね。実際に乗ってみて段差越えたり降りたりしてチェーン落ちが起きるようであれば、もう1リンク詰めます。
『「チェーンによる後輪駆動の2輪車」を発明したのは天才ダ・ヴィンチだ』とする説(ラフスケッチまであった)がまことしやかに流布された事があったそうです。後に真っ赤なガセであると結論付けられましたが。
何の話しとるんや
ともあれこうしてMさんのパナルックは前回までの足蹴り自転車から大幅な進化を遂げました。
次回はブレーキ・シフター・ペダルの取り付けを行います。試し乗りもできるでしょう。楽しみだなぁ。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございました。
また引き続きおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!