パナチタンMTB 仕様変更 其の五 油圧ディスクブレーキそして
カスタムするよ! パナチタンMTB
Let It Bleed
こんにちはyuzです。
ダラダラと続けてきたパナチタンMTBカスタム記ですが、いよいよ最終局面を迎えました。
今回の第5弾ではズバリ油圧ディスクブレーキのホース交換・エア抜き作業をお届けします。
これが最後の作業になるはずです。
どうぞおしまいまでおつきあいください。
ブレーキホース交換
ハンドルバーを交換したため、今までのブレーキホースが寸足らずになってしまいました。フロント用は問題無く届きますが、リアは全く届きません。
ぶった切って新しいホースを仕込みましょう。
SHIMANO / SM-BH59 SB
すでに旧ホースは切って捨てました。
レバーとキャリパーをとりあえず仮止めして長さを測ります。
3枚目の画像ではホースの末端に金物がくっついています。これは「バンジョー」と呼ばれ、あらかじめホースに仕込まれている部品です。
シマノのブレーキキャリパーにはこのバンジョー式のホースを使うタイプと、バンジョー無しストレート式のホースを使うタイプとがあります。
互換性はありません。
部品発注時は充分注意しましょう。
ホースを切断します。普通のカッターナイフでサクッと切れますよ。
注意点としては真っ直ぐ、斜めにならないように切断することです。
ギロチンのような、葉巻カッターのような工具も市販されていますが、yuzはいつも画像のようにして切ります。
黄色いパーツはホースに同封されているクランプ補助具です。
ホースが真っ直ぐ切れたらレバーに取り付けていきます。
まずはあらかじめ固定ボルトとカバーを通しておきます。
とおしたよ
端部にはこの2つの部品を仕込みます。
コロッと丸っこいのがオリーブ、もう一つはコネクターインサートという名称です。
オリーブを通しておいて、コネクターインサートを叩き込みます。プラハンマーでド突くのがいいでしょう。
先ほどのクランプ補助具では力不足のため、yuzはいつも木っ端で自作した治具を使っています。
あとは固定ボルトで締め込むだけです。
* シマノディーラーマニュアルを読むと、「ホース端部からオリーブの距離は何mmにすべし」などと書かれています。
なるほどと思いながら作業を進めても、インサートを叩き込んだところでオリーブの位置は決まりません。自由に抜けてしまいます。
結局ホースを奥まで突っ込んで、ええいままよとオリーブごとボルトで締め込む形になるかと思います。
yuzは毎回この方法で作業をします。トラブルはありませんが、上手い (もしくは正しい) やり方ご存じのかた、コメント欄ででも教えてください。
オイル注入 & エア抜き
油圧ブレーキにオイルを注入したり交換したり、混入したエアを抜いたり…一連の作業を「ブリーディング」と総称します。bleeding→直訳すると「流血」ですね。
道具を揃えました。
シマノ純正ミネラルオイル、ブリーディングキットと耐油ホース、そして7mm(!)のスパナです。
SHIMANO / br-m785
キャリパーをフレームから外し、パッドも抜きました。これで万一オイルがこぼれてもダメージはないはずです。
赤丸部は「ブリーディングニップル」と呼ばれる部品です。「血を流す乳首」とは物騒なネーミングですが、ここからオイルを入れてやります。
ホースをセットした注射器でオイルを吸い上げ、ブリーディングニップルに繋ぎます。ニップル下部の7mmナットを緩め、オイルをゆっくり入れていきましょう。
すいません。説明が前後してしまいました。オイル注入前にレバー側は赤丸のフタを開けて、ジョウゴを挿しておきます。
すると注射器からのオイルがホースを昇ってきて、やがて画像のようにジョウゴを満たしていきます。
ニップルのナットを一旦締めて、注射器をホースから外し、オイル受けをセットします。今回は空き缶を使いました。
この状態で再度ニップルのナットを緩めてやると、エア混じりのオイルが排出されます。
当たり前の事ですが、この時ジョウゴのオイルも少しづつ減っていきます。空になってしまえばエアを吸い込んでしまうので、適時ジョウゴにオイルを足してやります。
またまたニップルのナットを締めます。これで7mmスパナの出番は終わりです。
ホースもオイル受けも外しましょう。
ここからはレバーを操作しますので、キャリパーにスペーサーを突っ込みました。
レバーを握ったり離したりしつつ、キャリパーからレバーまでのオイルラインをドライバーの柄でコンコンコココンと軽く叩いてやります。するとジョウゴ内にエアが上がってきます。
だんだんとレバーの握り心地も変わってくるはずです。
スカスカならまだエアを噛んでいます。
ガチッとしたらばOKです。
よし! ジョウゴの穴に栓を差し込みましょう。しっかり差せば、ジョウゴを外してもオイルがこぼれる事はありません。
ジョウゴを取り外した状態です。
フタのギリギリまでオイルが入っていますね。エアの混入を防ぐために、このままオイルを溢れさせつつフタを締めてやりましょう。はいおしまい。
手際よく事を運べば、ここが唯一オイルをこぼす場面です。
以上シマノのディスクブレーキにまつわる作業手順でした。一見めんどくさそうですが、実際やってみるとそこまで難しいもんでもありません。
嬉しいことに、シマノはブリーディングキットと称してメンテナンスに必要なセットを販売しています。
付属のホースだけは短くて使い物になりませんが、注射器、ジョウゴ、ジョウゴの栓など必須アイテムが揃っていますので、初めてでも失敗することはないはずです。
もちろんweb上に公開されているディーラーマニュアルをよく読んで作業する必要はありますが。
ともあれ!これにて!パナチタンカスタム全ての作業は終了です!
そしてお披露目の時
自作のエンブレムも磨いたぜ
ムフフ。
ほぼほぼ思い通りのカスタムができました! 満足じゃ!!
しかし多くを語るのは今は控えましょう。
すでに10/11現在で一週間のジテツウに出撃していますし、感じたことも一方ならずあります。
そのあたりは次回の記事でお話しさせてください。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。
また引き続きおつきあいください。
それではみなさん、よき自転車ライフを!
パナチタンMTB 仕様変更 其の四 フォーク・ハンドルバー交換
カスタムするよ! パナチタンMTB
街の遊撃手
こんにちはyuzです。
ご好評いただいてますパナチタンMTBカスタム記の第4弾をお届けします。
前回記事までにホイール周りの作業が終わりました。
今回はフォークとハンドルバーの交換作業を見ていただきます。
よろしくおつきあいください
まずはハンドルとフォークにくっついてるパーツを剥がしてやりましょう。
左右のグリップとブレーキ、シフトレバーを取り外し、作業の妨げになるのでブレーキキャリパーも前後とも外します。シフトワイヤーはとりあえずブラ下げたままにしときますか。
ステムからハンドルバーをすっぽぬいたら段取りおわり。
フォーク交換・取り外し
フォークやヘッド周りには多種多様な規格が存在しますが、大きく分類すれば2つに分けられます。
まずは古来からありますスレッド式。ママチャリ等の一般車に使われる規格です。
Mさんのパナルックがスレッド式でしたね。
MTBルック車軽レストア 其の六 フォーク取り付け - こちらyuzの自転車小屋
そしてもう一つが現在のスポーツ自転車で主流になっているアヘッド式です。
yuzのパナチタンにもこのアヘッド式が採用されています。
作業を見ていきましょう。
まずはステムのボルトを抜いていきます。てっぺんのトップキャップボルトを緩めてから、サイドのボルトを緩めます。フォークを落っことさないように気をつけましょう。
ステムとスペーサーを取り外した状態です。アヘッド式には「スレッドレス式」という別名もあります。このフォークコラム部にスレッド=ネジ山が無いためです。
この状態になればフォークがスッポリ抜けますが、シールドベアリングも一緒に落ちてくることがあります。今回はグリスでくっついていましたが、落下・破損には気をつけましょう。
フォークを抜きました。ここから次期フォークに移植する部品を抜かなくではいけません。
六角で指し示している部分、これはヘッドパーツの部品です。「下玉押し」や「クラウンレース」と呼ばれます。力技で圧入されている部品です。
僅かな隙間にカッターの刃をプラハンマーで叩き込みます。全周にわたって少しづつ隙間を拡げてやると
コロンと取れます。
フォークの取り外し完了です。
フォーク交換・取り付け
今回取り付けるフォークです。
grunge / カーボンリジッドストレート
「リジッド」つまりサスペンション機能を持たない「棒っこ」ですね。
街乗りにしか使わないパナチタンです。フロントのサスは不要でしょう。もともとこれで走ってたんですから問題ありません。
コラムの首ねっこに先ほどの下玉押しを圧入しましょう。薄くグリスを塗っています。
コラムは僅かに末広がり形状になっていますから、軽く入れるとこのあたりで下玉押しが止まるはずです。
ここから先は、こいつを使います
掃除機のパイプです。コラムに被せて上からコツンコツンと下玉押しを叩き込んでやります。
専用工具などいらんのです。
見事に入りました。
上下のシールドベアリングをキレイに拭いて、フォークをフレームに差し込みました。
スペーサーとステムをコラムに通しました。
この時にコラム上端部がステム上面よりも下にあることを確認してください。
これが正しい位置関係
ステムとトップキャップの間に薄いスペーサーを挟み、ボルトを締め込んでいきます。ハンドリングの感覚に大きく関わる工程です。
フォークコラム内部の様子
ヒトデ型の部品が見えるでしょうか。スターファングルナット(手裏剣)という名前の部品です。
トップキャップのボルトは、この手裏剣に締め込まれ、フォークを上に引っ張り上げる役目を担っています。
締めが緩いとガタが出ますし、締めがキツいと動きが渋くなります。ほどよいところを狙いましょう。締めすぎは厳禁ですよ、ヘッドパーツが壊れます。
よしとなれば2本のステム固定ボルトを締めましょう。フォークとステムが真っ直ぐ通っているかも注意点の一つです。
タイヤ着けてないからわかりにくいですね。まぁいいや。
ハンドルバーとタイヤ
今回新調するハンドルです。
DA BOMB / TACTIC
幅730mm、ライズ75mm
ストリートやパーク、ダートジャンプ向けでしょうか。
フォークが短くなる分、ハンドルのライズを大きくすることでポジションの変化を抑えます。
ハンドルとタイヤを取り付けました。
全体のシルエットはこんな感じです。
狙いどうりか
おおむね狙いどうりです。これは街乗りに楽しそうな雰囲気になってきました。
ワクワクするなぁ。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。
このシリーズも残すところあとわずかとなりました。
次回の記事で完成お披露目できるかと思います。
どうぞ引き続きおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
パナチタンMTB 仕様変更其の三 ホイール②
カスタムするよ! パナチタンMTB
ホイールお目見え
こんにちはyuzです。
前回何だか薄っぺらい内容で長々と書いてしまったせいで、引き続きホイール編をお届けすることになりました。
パナチタンMTBカスタム記の第3弾です。
ともあれ今回記事では新規購入したホイールに周辺部品を取り付けていきます。
よろしくおつきあいください。
ニューアイテム登場
前回記事で外したスプロケットをこちらのホイールに移植します。
簡単に仕様をご紹介させてください。
リム:WTB /Asym i-35 TCS
ハブ:SHIMANO / SLX
対応エンド幅:フロント100 リア135
フリーボディ:シマノ10速用
某オークションで購入した手組のホイールです。
いにしえの規格を持つパナチタンのフレームに適合し、かつyuzの構想に見合うホイールを探すのはなかなか骨が折れましたが、いいモノに巡り会えたと感じています。
スプロケット取り付け
フリーボディの形状とサイズも旧ホイールと全く同じです。
スプロケットを取り付けていきます。
バラバラのスプロケットです。それぞれが内周部に同じパターンの凹凸を持っています。この凹凸が、フリーボディ外周部の凹凸に嵌合します。
順番は大きなギアから、嵌合は正しい位置にしか入りません。ロックリングまで軽く手締めしました。
フリーボディの表面とロックリングのネジ山にはグリスを薄く塗布しています。
間違えようの無い作業ですが、ただしこれはあくまでフリーボディが新旧で同一規格なのが前提です。
場合によってはスペーサー等必要になることもあります。
ロックリングを締め込む時は、このロックリング外し1本でOKです。
ヌンチャクの出番はありません。
締め付けトルクは遠慮無用、かなり強めでいいはず。ギュウー、ギュッ、ギュてとこです。
これにてタケノコ取り付け完了です。
ブレーキローター取り付け
SHIMANO / SM-RT
ホイールに合わせてセンターロック式ローターを購入しました。2枚目の画像に写っている銀色の小さい輪っかが、固定用ロックリングです。
ローターに手指の油脂が付着しないように手袋を着けました。
ローター中心の内周部に見える溝が、ホイール中心(ハブ)外周部の溝に嵌合します。
ロックリングを締め込むために使う工具はまたしてもこいつです。
タケノコでも使った「ロックリング外し」ですね。
ギュウギュウと力強く締めてやります。
今回初めてセンターロックのローターを使用しましたが、これは素晴らしいシステムですね (今さら)。
一方こちら6穴式
スプロケットと共通工具を使えるというのも秀逸ですし、何より取り付けの手間がまるで違います。こりゃラクだわ。
これまでたまたま使う機会の無かったセンターロック式ですが、遅ればせながらファンになりました。
新旧ホイール比較
お待ちかねの時間です。
2本のホイールを並べて見てみましょう。
左(新規):WTB26 + SCHWALBE / CRAZY BOB
右(旧来):crankbrothers27.5 + SCHWALBE / BIG BEN
今まで使っていた27.5インチから、26インチにインチダウンします。
とはいえこうして見るとあまり外周の差は無いように見えますね。左側のほうがタイヤ幅が広いため、結果外周も大きくなってるわけです。
幅を比べてみた写真です。それぞれのタイヤサイズは
上(新規):26 × 2.35
下(旧来):27.5 × 2.0
後ろの数字がタイヤ幅を表しますから (単位はインチ) 、おおよそ18%ほど幅広になるわけです。
ここ数年来のトレンドである太タイヤ、その潮流に合わせてこのホイール・タイヤを選びました。
本当は幅2.8くらいのタイヤが欲しかったのですが、yuzのパナチタンにはたぶん入りません。このあたりで妥協しています。
そうは言っても見た目はやはりゴツくてカッコいいです。
早く車体に組みたいなぁ。
ハンドルバーはまだか
先ほど追跡したところ、おそらく一両日中には届きそうです。よしよし。
週末の完成が見えてきました。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。
次回記事ではフロントフォークとハンドルバーの交換作業をお伝えする予定です。
引き続きおつきあいください。
それではみなさん、よき自転車ライフを!
パナチタンMTB 仕様変更 其の二 ホイール①
カスタムするよ! パナチタンMTB
今日やれることを明日に回すな
こんにちはyuzです。
パナチタン仕様変更シリーズの第2弾をお届けします。新規購入したハンドルバーは未だ届いていませんが、ボンヤリ待つこともないでしょう。
作業を始めます。
オペを開始する
ホイール外し
まず車体からホイールを抜きますか。
リアから作業を始めます。
変速機やチェーンなどで、リア周りはゴチャゴチャしています。クイックレリーズを思い切り緩めたら、車体を斜め前方に持ち上げるように浮かせてやるとホイールが抜けやすいですね。
そうそうギアは1番小さいトップギアにしておきましょう。
抜けた
今回チェーンは切りません。つい先日洗浄メンテしたばかりですし、このまんまフレームに残しておきます。
この突起は「チェーンレスト」です。
こうしてチェーンを預かってくれます。小さいながらも気のきくやつです。
ブレーキパッドの隙間にはコイツを差し込んでおきましょう。ローターの無い状態で不注意にブレーキレバーを握ってしまえば、悲しい結末が待つばかりです。
もちろん徹底的に脱脂してから差し込んでいます。
前のホイールも抜きました。
しばらく そこで 待っときんしゃい
スプロケット脱(着)
リアホイールにくっついているタケノコ状のギアをスプロケットと呼びます。
今回のカスタムではこの部品は交換しません。次期ホイールに移植してやります。
取り外しの手順をご覧下さい。
専用工具の出番です。
右はロックリング外し、左はスプロケット外し(通称ヌンチャク)といいます。
この2本を使ってスプロケットを外します。
タケノコの先端にはロックリングが締めこまれています。内側の凹凸に工具がピッタリはまるわけです。
この状態で反時計回りに力を加えても、ロックリングは緩みません。
虚ろに空回りするのみです。
自転車で足を止めてシャーッと空走しますよね。あれは「フリーボディ」というタケノコの中心にある部品の機能によるものです。
上写真の状態ではこのフリーボディが空転するばかりです。そこでヌンチャクを使います。
1番大きいローギアにヌンチャクのチェーンをかけて、2本の工具が10時10分を指すようにセットします。
ふんぬっ
双方とも下向きに力を加えれば、ロックリングが緩みます。
無事に外れました。
このタケノコはこうして半分くらいバラバラになるタイプです。全ギアひとまとめのタイプもありますね。
パーツクリーナーで汚れを吹き飛ばしてキッチンペーパーでしっかり拭いてやります。あまり汚れてはいませんでしたが、やっぱり気持ちいいね。
これにてスプロケット外しは無事に終了です。旧ホイールはいったんお役御免となりました。
ちょいと はなし ながくね?
たしかに…少し長くなってきましたね。
このあとタケノコとブレーキローターを新規ホイールに取り付けたんですが、その作業の様子は次回お届けしましょう。
新規ホイール・タイヤのご紹介もできるかと思います。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。
また引き続きおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
パナチタンMTB 仕様変更 其の一 はじめに
カスタムするよ! パナチタンMTB
流転の車体
こんにちはyuzです。
かねてからチョイチョイ小出しに予告してきたパナチタンMTBの仕様変更プロジェクトがいよいよ始まります。
現状に大きな不満があってのカスタムではありません。全く違う性格の車体を目指してこの計画は動き出しました。
今回の記事では、プロローグがてらパナチタンの過去・現在・未来について、ざっくりとお伝えできればと思います。
おつきあいいただければさいわいです。
かってにやれや
panasonic pos titanium 改
パナチタン 2015
パナチタン改 2019
yuzのこの車体、正式名称はわかりません。オークションで中古のフレームを購入したものであり、モデル名などのステッカーなどもありませんでした。やむなくpos titaniumとかパナチタンと呼んでいます。さらにお尻に紫電改の「改」をくっつけます。
これには苦労させられた
もともとはVブレーキ専用だったフレームに、後付けでディスクブレーキの台座を溶接しています。これが「改」たる所以その①。
さらに26インチ用のフレームにもかかわらず、27.5インチのホイール・タイヤを入れています。いわゆるインチアップです。
これが「改」たる所以その②です。
右:26インチ 左:27.5インチ
MTBのインチアップにまつわるアレコレは既に語り尽くされた感がありますし、この記事では言及を避けます。
ジオメトリーの崩壊
ジオメトリーとは、日本語で「幾何学」を意味します。いろんな場所で使われる言葉ですが、こと自転車に関しては、フレームの各チューブの位置関係、またホイール、フロントフォーク、そしてフレーム本体の位置関係を指しています(おおざっぱな説明)。
参考) とあるジオメトリー表
フレームは設計の段階で、どのくらいの長さのフロントフォークを入れるか想定して造られます。それを無視すれば、本来の自転車の性能を引き出せぬばかりではなく、乗りにくく危険でもあり、最悪フレームの破損を招きます。
現状のフロントフォーク
このフロントフォークはSR SUNTOUR / EPIXON 27.5。ストローク可変タイプです。チョチョイとさわれば80~140の間で4段階に設定できます。
愚かにもyuzは一番長い状態で遊んだりしてたんですね。いやすごく乗りにくいんですけど、まぁふざけてたんですよ。
おそらくフォーク長の推奨値より100mmほど長かったと思いますが…
その結果
生々しく残る補修の痕跡
フレームは見事に破損しました。
yuzのあさはかさと下手くそなトリック遊びが招いた事態です。
これをもってパナチタンはヤマから降りることとなります。
そして街乗り専用へ
その後スリックタイヤに履き替え、ギリギリ安全に走れるフォークのストローク長に設定しなおして、現状の姿に落ち着いているわけです。腰高で安定性に欠ける反面、フロントアップなどの立体的なムーブはとてもやりやすい…愛しくも変なバイクですよ。
ほんで これから どうすんねん
仕様変更概要
今回変更する部品は
・ フロントフォーク
・ 前後のホイールとタイヤ
・ ハンドルバー
・ ブレーキローター
・ ブレーキホース
・ シフトワイヤー
クラシックなフレーム特性を活かしながら、現代風のトレンドをミックスすることで、今までのパナチタンとはまるっきり異なるテイストに仕上げるつもりです。
yuzの狙い通り事が運べばジオメトリーの適正化もできるはず。
すでに部品は着々と揃い、あとはハンドルバーが台湾から届くのを待つばかりとなりました。
いよいよ次回から実作業を進めていきます。
この姿も見納めか
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。
引き続きおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
ジテツウライド ragley / bluepig
通勤を楽しめ! ragley / bluepig
舗装路でブロックを削る
こんにちはyuzです。
ヤマに行きたい、しかし行けない。そんな悩ましさを全国的にもたらした台風も遠ざかり、秋らしく気持ちいい陽気が戻って来ました。
ジテツウ再開以来、ずっとパナチタンが往復25kmのライドを担当してきましたが、今回は英国産の青ブタことragley / bluepigを出撃させます。
ヤマに行けなかった鬱憤を晴らすのと、交換したブレーキパッドの慣らしが目的です。
出社
午前3:50の自転車小屋
bluepig おまえの出番だ
パナチタンに比べるとやはり重さを感じます。登りはタフですね。とはいえ夜明け前ですから交通量も殆どありませんし、のんびりとペダルを回します。
紫川にかかる「木の橋」
前方に延びる道路は江戸時代の長崎街道です。
50分かけて会社に着きました。
退社
はいお疲れ様。
さぁ寄り道しますよ!
今日は川沿いをテーマに走りましょう。
紫川 TOTO本社工場とbluepig
荒れ果てた散歩道
竹馬川沿いの未舗装路
今日もヤツらがいるぞ
日本のヤギと英国のブタ
重い! 跳べないブタ (ただのブタ)
ブタ小屋へ帰る
MAXXIS / ARDENT
本来はヤマ用のbluepigです。細身ながらブロックタイヤを履かせています。
センター部分に密集・連続したブロックを持つ転がり重視のタイヤです。舗装路でも気持ちよく転がってくれますし、タイヤの抵抗にウンザリすることもありません。
ただ何というかアスファルトの上でブロックを磨耗させるのは、やっぱり背徳感みたいなものがあるなぁ。もったいないような気がしてしまいます。
楽しいだけにね。
おいブレーキは?
忘れてました。はい完璧です。
だんだんと夜明け前は肌寒くなってきましたね。しかし日中はまだまだ汗ばむ暑さです。服装の調節に気をつけて、風邪など引かないように明日からのジテツウも楽しんできます。
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございました。
今後もよろしくおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!
ブレーキパッド交換 ragley / bluepig
MTBメンテナンス ブレーキパッド交換
トレイル行けず泣きメンテ
こんにちはyuzです。
憎らしくも台風17号ターファーの接近と直撃により、九州北部は洗濯物の溜まる連休となりました。
土曜日は半ドン出勤、日曜日は末娘ちゃんの誕生日パーティーと秋場所千秋楽。
yuzに許された休日は月曜日の1日だけでしたが、トレイル遊びは絶望的です。
おともだち 来てくれてありがとう
あぁこの雨よ風よターファーよ。何の故あってyuzのささやかな楽しみを奪うや。天を恨むもせんなきことかな。
小屋に籠って自転車イジりでもしましょう。
ブレーキパッド交換
先日のチェーン洗浄の際にふとパッドの状態を確認したところ、bluepigのパッド残量に危機感を覚えました。
SHIMANO / BR-M785
油圧ディスクブレーキはパッドの消耗具合に関わらず、レバーの握り具合はほぼ一定です。外観からパッド残量を目視するのも、ちと見えずらい。
時々パッドを外して見てやる必要があります。
このボルトを抜くと
パッドが抜けます
取り外したパッドを新品と並べてみました。限界ですね。
これ以上減ると、ローターとパッドの金属部分が接触して、ローターをオシャカにしてしまいます。
とっとと交換しましょう。
交換自体はシンプルな作業ですが、扱いがデリケートで、注意すべき点もいくつかあります。
ささっとホイールを外して、パッド無しのブレーキ内部を覗いてみます。白っぽい円形の部品が見えますね。あれがパッドを押し出すピストンです。
要注意事項①ですが、この状態でブレーキレバーを握るのは厳禁ですよ。左右のピストンどうしがくっついてしまうと、戻すのはなかなか難儀です。
新品パッドの未開封状態です。
パッドが2枚とバネが入っています。
microheroとありますね。台湾のブランドですが、SHIMANO純正と互換性のある製品を多数販売してくれています。お安いよ。
ブレーキパッドやディスクローターを触るときは必ずこういう手袋を着けましょう。手指の僅かな皮脂がパッドやローターを台無しにします。そうなれば泣くしかないですよ。要注意事項②です。
油圧ブレーキの特性として、パッドの磨耗と共にピストンがじわじわ出てくる、という便利な点があります。「レバーの握り具合が一定」というのはこの特性によるものです。
この隙間には、新品パッドは入りません。六角レンチでピストンを戻してやります。丸っこい方の先端を使いましょう。
クリアランス充分。パッドの間にバネを挟んでキャリパー内に入れました。あとはボルトをしっかり締めて、ホイールを戻すだけです。試運転行ってらっしゃい。
ブレーキレバーを握って異音などの変調がないかを確認しましょう。
「プアァァーン」という盛大な音が鳴ったら…それは油分付着の症状ですね、ご愁傷様です。
昔の話ですが、油分が付着したパッドをキッチンのガスコンロで焼いて油をトばそうとしたことがあります。結局失敗に終わりました。
まな板を焦がして女房殿に怒られただけです。
異常ありません。
無事に作業が終わりました。
制動力に顕著な変化はありませんが、これでしばらくは安心して乗れますね。
整備された保安部品というのは安全と安心を乗り手に提供してくれます。
よし、次のジテツウはこいつで行こう。
以前ブログ内で言及しましたが、パナチタンの仕様変更計画が動き出しています。現時点で部品の調達度は50%くらいですね。
増税…来月から増税…
庭から石油でも出ねえかなホントに。
おろかなことを
最後まで読んでいただいたかた、ありがとうございます。またおつきあいください。
それではみなさんよき自転車ライフを!